箱庭療法で学校に行けるようになるのか?
以前相談者の方に尋ねられた質問です。砂の入った箱の中に人形や建物や木や石を置いたり、山や川を作ったりすることで不登校がなくなるなら、ご家庭で人形などを買ってきて、箱の中に置いていけば、不登校が解消するのではないかという問いかけでした。
不登校の原因を探してもなかなか見つからないことが多いです。不登校のきっかけは見つかるかもしれませんが、本当の原因は見つからないことが多いですし、本人すらもわからないことがあります。
学校での人間関係(友人関係・先生との関係・特に部活の先生との関係など)、家庭での家族関係、その他諸々の原因があると思いますが、本人さえもわかっていない原因が、箱庭療法では象徴的に表現されることがあります。
砂の中に置かれた作品は、その方の現在の気持ちを表現されています。その表現されている内容をカウンセラーが理解できると、箱庭を置かれた方はすっきりできますし、カウンセラーもより深く相談者の方の悩みや苦しみを理解できます。 これは言葉でのカウンセリングと同じくらい相談者の方のこころを軽くすることができます。
相談者の方の心が少しでも軽くなれば、免疫力もアップし、少しやる気も出てくるのではないかと思っています。
以前相談者の方で、学校や職場が近づいてくるとその場所の周りを黒い霧が覆っていて、足が前に進まなくなるといわれた方がいらっしゃいましたが、少しでも霧が晴れるお手伝いをさせていただくのが箱庭療法のカウンセリングだと思っています。